健康経営/働き方改革

【働き方改革】「幸福な国」のワークスタイル

ワークライフバランスの実現や、長時間労働の是正など、あちこちの企業で生産性向上を目的とした、働き方改革に対する取り組みが活発化してきました。

その中で、株式会社チームスピリットが昨年実施した「働き方改革緊急アンケート」では62.8%もの企業で、働き方改革に取り組むねらいは従業員の満足度を上げるためと回答した(「チームスピリット『働き方改革』緊急アンケート」より、貴社が今「働き方改革」に取り組むねらいは何でしょうか?(2つまで))。

そこで今回は従業員が「幸せな働き方」をするデンマークの企業のワークスタイルについて紹介していきたいと思います。

 

|短い時間で高い生産性を出すデンマークのワークスタイル

世界で最も幸せな国を決める、「幸福度ランキング」。このランキングで2016年1位、2017年では2位のデンマーク。

190か国を対象とした、2016年の一人当たりの名目GDPランキングではデンマークの国民1人当たりの名目GDPは53,744.64USドルで9位(日本は22位)と非常に高い生産性を誇っています「世界の一人当たりの名目GDP(USドル)ランキング」より)。

そして、世界の労働時間 国別ランキング(OECD)では、2016年のデンマーク人の平均労働時間は年1410時間で、日本の平均労働時間(年1713時間)と比べると圧倒的に少ないです。「Global Note 世界の労働時間 国別ランキング・推移(OECD)」より、2016年の国別ランキング)

何故短い時間しか働いていないのにも関わらず、ここまで生産性が高いのか。それは「フレキシブル・ワーク」というワークスタイルにあります。

 

|「フレキシブル・ワーク」とは

「フレキシブル・ワーク」は、働く時間、働く場所、休暇の自由度を高めた働き方のことで、デンマークはこの「フレキシブル・ワーク」の先進国であり、デンマーク政府もこのワークスタイルを推奨しています。

 

|「フレキシブル・ワーク」先進国の働き方改革

他にもこの「フレキシブル・ワーク」を政策として行っている国は存在します。

例えば、英国ではフルタイムの業務を通常2人で分担し、賃金、有給休暇のシェアを行う「ジョブシェアリング」や、子供の学校がある期間のみ勤務するという「学期労働時間制」など、より柔軟な働き方ができる政策を行っています。

また、オランダでは「労働時間調整法」をはじめ、2001年には「就労および育児・介護法」の制定、その後2005年には「長期介護休暇をとる法的権利」が盛り込まれ、2009年には「育児休暇期間」を13週から倍の26週に増えました。

 

|日本の企業で行われている「フレキシブル・ワーク」

こうした時間、場所に制限されない「フレキシブル・ワーク」というワークスタイルは、日本企業でも働き方改革を通して取り入れられています。

・「全員」が「毎日」業務効率が良く働きやすい会社「日本マイクロソフト株式会社」

日本マイクロソフト株式会社は、「働き方の多様性」を経営革新のテーマとしてとらえ、マイクロソフトの Office 365 を始めとした ICT を効果的に活用することで全社での「テレワーク」を実現。

一般に取り入れられている「テレワーク」は育児、介護者を対象として、期間制限内での在宅ワークになるが、この「テレワーク」は全社員を対象として、業務効率、ワークライフバランスの観点から場所を問わずにすべての業務を行えるようにしたものです。

・自由度の高い働き方の実現「メルク株式会社およびメルクセローノ株式会社」

メルク株式会社およびメルクセローノ株式会社では、「フレキシブル・ワーク」の実現として、2017年8月より、「MyWork@Merck」を導入しました。

「MyWork@Merck」とは、全社員を対象とした、時間や場所に制限されないワークスタイルです。特徴的なのは、1 ヵ月の所定労働時間を満たせば、日および時間単位での調整が可能というところで、基本的にコアタイムはなく、より社員一人一人の自由度の高い働き方を実現しています。

 

|「フレキシブル・ワーク」のメリット

日本企業での「フレキシブル・ワーク」の取り組みはそれぞれの企業で結果を残しています。

実際に日本マイクロソフト株式会社では、残業時間や女性離職率が減少傾向にあり、交通費の減少やペーパーレスにより経費コストが削減されています。

また、「フレキシブル・ワーク」による仕事に対する自由度の向上は、社員の満足度にも影響し、結果として業務効率の向上、ワークライフバランスの実現につながるものと考えます。

 

|「フレキシブル・ワーク」の導入課題

「フレキシブル・ワーク」は上記のようにメリットはたくさんあるが、これを導入するために現段階ではいくつもの課題があると考えられます。

・セキュリティ上の問題

場所を選ばずに仕事をするということは、社内の情報を外で扱うことになります。その結果情報漏洩のリスクが増大します。

また、オンライン上でのデータのやり取りが主となる可能性もあるので、情報管理がしっかりした体制を作ることから始める必要があります。

・コミュニケーション不足による仲間意識、団結力の低下

就業時間の低下によって、社内でのコミュニケーションの機会は減少します。社員の仲間意識、団結力低下につながらないよう、コミュニケーションをとる場を新たに設け、日ごろから情報交換がしっかりとれる環境の整備が必要です。

 

そのほかにも企業によってはそもそも「フレキシブル・ワーク」のための機材が全くないといったケースもあります。

まだまだ「フレキシブル・ワーク」を導入には難点やその後の課題もたくさんあります。しかし一方で、働き方改革を先取りする企業では、どんどん他国のワークスタイルを取り入れています。

今後は従来の日本のワークスタイルに縛られることなく、生産性向上を目指すべく、新たに他国のワークスタイルにも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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