健康経営ニュース

健康経営銘柄2018 選定の舞台裏を読み解く

2018年2月20日、経済産業省は第4回目となる、健康経営に優れた上場企業26社を選定し、発表しました。

今回選定企業の特徴は、大きく3つがあげられます。

1)前回に比べ、2社多い26社が選定され、過去最多選定数を更新

2)3年連続が10社、4年連続が6社

3)初選定が9社

【経済産業省の発表】

http://www.meti.go.jp/press/2017/02/20180220002/20180220002.html

(銘柄コード順)

住友林業株式会社(建設業)
株式会社ベネフィット・ワン(サービス業)
味の素株式会社(食料品)
株式会社ワコールホールディングス(繊維製品)
花王株式会社(化学)
塩野義製薬株式会社(医薬品)
テルモ株式会社(精密機器)
コニカミノルタ株式会社(電気機器)
バンドー化学株式会社(ゴム製品)
TOTO株式会社(ガラス・土石製品)
JFEホールディングス株式会社(鉄鋼)
株式会社フジクラ(非鉄金属)
リンナイ株式会社(金属製品)
株式会社ダイフク(機械)
株式会社デンソー(輸送用機器)
凸版印刷株式会社(その他製品)
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(卸売業)
株式会社丸井グループ(小売業)
株式会社みずほフィナンシャルグループ(銀行業)
リコーリース株式会社(その他金融業)
株式会社大和証券グループ本社(証券・商品先物取引業)
東京海上ホールディングス株式会社(保険業)
フジ住宅株式会社(不動産業)
東京急行電鉄株式会社(陸運業)
ANAホールディングス株式会社(空運業)
SCSK株式会社(情報・通信業)

※は今回新たに選定された企業

 

そこで、今回は4回目となる健康経営銘柄選定で見えてくるポイントを、
3つの切り口で分析してみました。

1)就職先の検討材料化

最近では働き方改革と連動する形で健康経営に取り組む企業が増えていますが、中でも、就活中の学生に対して、安心して働ける会社(=ホワイト企業)という認識が広まることを国も意識している様子がうかがえます。

今回選定のANAホールディングス、みずほフィナンシャルグループ、東京海上ホールディングスといった企業は、就職希望企業ランキングTOP10の常連組ですが、こうした企業から健康経営銘柄への注目度が波及する効果を一定程度期待できそうです。

2)投資先の検討材料化

経営視点による健康経営の目的とは、従業員の健康に投資すると、自社の生産性が上がり、それが業績向上に寄与する、ということになりますが、健康経営銘柄を創設した目的となれば、まさに、魅力ある投資先そのものになることです。

その観点でいえば、まだまだ投資家にとっての指標にはなり得ていません。事実、Google Trendでも「健康経営」は今年の発表週には頭打ちとなりました。

そうした中、昨年内閣府によりSociety 5.0(サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)の中で、高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会)が発表されました。

計画の中では、AI、ビッグデータ解析等を活用したプラットフォーム構築の取り組みが提唱されていますが、経産省も連携する各省庁として名を連ね、アクションプランにも位置付けれているため、こうしたキーワードと健康経営銘柄を連動させている可能性が高いと言えます。

今回初選定の目玉企業としては、ダイフク(物流効率化)、みずほフィナンシャルグループ(Jコイン)など、イノベーションに積極的な企業が今後も選定される可能性が高いでしょう。

3)健康経営は継続性が重要

連続して選定されている企業の特徴は、以前から従業員の健康管理を重要視して取り組み、結果的に、選ばれている企業が目立ちました。中でも、SCSKやフジクラといえば、近年では健康経営に積極的に取り組んでいることで有名ですが、短期的な活動で現在のポジションを得ている訳ではないことは明白です。こうした企業は健康経営銘柄の牽引役としても引き続き期待されていくでしょう。

 

今回選定基準が変更(ROE(自己資本利益率)の直近3年間平均が0%以上であること)になったことで財務面でのハードルが下がり、33業種選定に限りなく近づくことも予想されましたが、敢えて選びきらなかったようにも受け取れます。

昨年の健康経営銘柄説明会は即日定員に達し、追加会も満席となるなど、盛況ぶりが伝わってきたこともあり、上昇機運は引続き継続するものと思われます。

また、「健康経営度調査」という同じ調査票を使用して健康経営に取り組む優良な法人を顕彰する「健康経営優良法人」の大規模法人部門(ホワイト500)は、541法人が選定されるなど、2年目にして早々に計画を上回る状況になりました。

ホワイト500は「健康経営優良法人2019」でも実施が決定していますが、
最後の顕彰となる可能性も囁かれており、「乗り遅れるリスク」の心理が働いた結果、
こちらの方が人気に拍車がかかる可能性もありそうです。

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