生産性向上

仕事のパフォーマンスを上げたいなら、食事はリラックスして食べること

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にしだかなこ

にしだかなこ

管理栄養士・幼児食アドバイザー メンタルヘルスと“食”について支援センター等で講師を務める。 2016.12「心を育てる食育」出版。

「ランチをする時間がない」「時間がもったいないから仕事をしながら食事をする習慣になっている」など、食事と仕事を同時に行っているビジネスパーソンは少なくないです。

忙しい人にとっては、ゆっくり味わってランチをする時間があれば、その時間を仕事する時間に回したいものです。

しかし、仕事をしながら食事をする習慣があると、実は仕事のパフォーマンスを上げにくくなってしまうのです。

それは身体全体を支配している自律神経が大きく関係してきます。

|自律神経とは

自律神経とは、身体が環境(ストレス)に対応して生きていけるように、血圧・体温・呼吸・発汗・胃腸・免疫など血管や内臓を動かしたり休めたりする神経です。運動神経など自分の意思でコントロールできる神経とは違い、自分の意思とは無関係に働くのが自律神経です。

「仕事をする」という行為のときは緊張感を伴っており、身体は無意識に闘争モード状態になっています。身体が闘争モードになっていると、身体を支配している自律神経のうち、交感神経が優位になります。

自律神経のうち、興奮時(闘争・緊張モード)に優位になるのが交感神経であり、リラックス時に優位になるのが副交感神経です。

そして、食事によって摂り入れた食品を胃で消化し、腸で栄養素として吸収するときに作用するのは副交感神経です。つまり、胃腸の働きを支配しているのが副交感神経なのです。

 

|交感神経の過剰は食事に影響する

「初めてのデートや重要なプレゼンなどの前、緊張して食事が喉を通らない」という経験をした人は多いと思います。そういった通常より緊張や興奮が高まり、交感神経が過剰になっているときは、副交感神経が抑制されているために、胃腸活動はダウンし、食べ物を受け付けなくなっているからです。

自律神経と胃腸の相互関係で、たまにこのような状態になるのは問題ありませんが、通常の食事では胃腸での消化吸収のことを考慮するとしっかりと副交感神経を優位にしながら食べる必要があります。

副交感神経はリラックスしているときに優位になります。そのため、仕事をしながら食事をしていると、仕事の緊張感によって交感神経が優位になっているので、胃腸の働きはダウンします。

胃腸の働きが抑制されることで、せっかく食事によって摂り入れた食品はしっかり消化吸収できず、良質な状態の栄養として身体や脳の細胞まで届きません

その結果、身体や脳はスムーズにエネルギーを産出することができず、疲れやすくなったり、集中しにくくなったりするという症状が現れます

 

|身体の不調につながることも・・・

さらに、「本来副交感神経が作用する場面(食事)で交感神経が優位になる」という状態を繰り返すうちに、自律神経のバランスが崩れて、さまざまな症状を引き起こすようになります。いわゆる自律神経失調症です。

緊張する場面で腹痛や下痢を引き起こす過敏性腸症候群、便秘、頭痛、憂うつ、慢性疲労、不眠、イライラなど、自律神経の乱れはあらゆる身体の不調を引き起こします。

そのため、「食事をどのような状態で食べるか」ということは、その日のパフォーマンスだけではなく、生きていく上での健康状態にも関わってくるのです。

 

|リラックスして食べるコツ

交感神経が優位になるのは、仕事をしているときだけでなく、イライラしているとき、不安を感じているとき、苦手な環境にいるときなど、ストレス状態も関係してきます。

食事の前にそういった不安やストレスを感じている場合は、「食事中だけでも美味しく食べよう」と腹式呼吸などで身体をリラックスモードに切り替えることを意識すると良いです。

上司にあたる立場の人は、食事前や食事中に部下がストレスになるような発言を控えるようにすることで、結果的に職場の全体的なパフォーマンス向上につながります。

 

また、食前食後に背伸びや軽いストレッチをすることも、副交感神経を優位にさせやすいです。

背伸びやストレッチをすることで、呼吸が深くなり酸素を取り入れやすくなり、身体全体の血液の流れも良くなります。さらに、背伸びをすることで背中の筋肉の緊張がほぐれ、筋肉の歪みもほぐれていきます。

自律神経は背中側の頸椎、背骨などを経由して作用するため、背中の筋肉の歪みがあることで自律神経のバランスは崩れやすいです。

食前食後に背中をほぐしてリラックスするとともに、自律神経のバランスも整えていきましょう。それが、副交感神経を優位にすることにもつながり、胃腸での消化吸収力を上げてくれます。結果的に、エネルギーを産出しやすい身体となり、仕事のパフォーマンスにも影響するのです。

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