健康経営・働き方改革を推進する企業インタビュー

【事例で学ぶ健康経営・働き方改革】RELATIONS株式会社

健康経営・働き方改革を推進する企業を取り上げる、「事例で学ぶ健康経営・働き方改革」第6回。今回は、2017年に一時的に休職者が増加してしまったことから、衛生委員会を設立し、2年間で健康スコアを17%向上させたRELATIONS株式会社の『チームヘルシー』の関口氏と山本氏にお話をお伺いしました。

 

会社概要

RELATIONS株式会社(代表取締役 長谷川博章氏)

https://www.relationsgroup.co.jp/

「ええ会社をつくる」というミッションを掲げ、世の中に一つでも多くの「顧客と従業員に信頼される会社」を増やすため、コスト改善コンサルティングやマネジメントツールの開発・提供などを行う。平均年齢32歳と比較的若い構成で、自律型組織を目指した組織文化づくりを推進中。人とテクノロジーの力を使い、日本一「ええ会社をつくる」ことを追及し続けている。

チームヘルシーメンバー

リーダー 関口 真弓

     山本 花香

 


|社内の健康意識を向上させるため、2017年に結成した「チームヘルシー」

 

―――御社では健康経営の取り組みを率先して、生産性の向上に努めているとお聞きしたのですが、それを推進する「チームヘルシー」とはどのような集まりなのですか?

関口:簡単に言うと衛生委員会です。はじめは、健康状態のよくない従業員がいたり、休職者への対応も十分にできていなかったりしたため、2017年に健康増進や休職者に対するサポート体制をつくる目的として設立しました。

昨年度第1期は、リーダーの私と人事、さらに各事業部から1名を選定したグループで構成して、EAP(外部の総合診療医と連携した従業員支援プログラム)の導入や心身の不調が疑われるメンバーに対するケアを中心に行いました。第1期の活動の成果もあり、今期は、自主的に参加したいという声をあげてくれた7名と私の8名で健康経営に取り組んでいます。

 

―――メンバーの方はどのような動機で参加されたのですか?

山本:私自身メンタルがブレることに課題を感じていたのと、同時に「チームヘルシー」の活動にすごく興味があって。楽しみながらできるという印象をもっていたので、部活のような感覚で入りました。

 

―――参加してみて、何か変わったことはありましたか?

山本:毎月、産業医の先生をお呼びして、体調管理やメンタルマネジメントなど心身の健康をテーマにしたお話をしていただいているので、そこから健康意識は高まったという感覚はあります。

 

―――チームヘルシーの取り組みというのは具体的にはどのようなものがありますか?

関口:1つ目に、健康推進の観点から、「ヘルシーシステム」という独自のシステムを開発して活用しています。具体的には有給休暇の消化率やSlack(社内コミュニケーションツール)の発信数などから、従業員の体調を推測して、事業部への事実確認を行った上で、本人へのケアを行っています。

「コミュニケーションツールの発信数が減少する」といった小さなことでも、そこには必ず理由があります。仕事が忙しかったり、体調を崩していたり、中には精神的に疲弊している場合もあり、早期発見や予防に高い効果が出ています。

 

―――従業員の状態の変化が可視化されると対処できますね。本人へのケアはどのようなことをしているのですか?

関口:基本的には私かマネージャー、もしくは本人と近い関係性の方から声掛けを行い、原因を探って改善するためのコミュニケーションを取っています。

 

 

 

|社員からの評判が高い、総合診療医との「EAP」面談

関口:「ヘルシーシステム」のほかには、全社員を対象としたEAP面談も好評ですね。弊社では全員が日報を書いているのですが、その日報上でも「先生との面談がすごく良かった」と書かれるぐらいです。

 

―――面談はどのような感じで実施しているのですか?

関口:毎月4回~5回、EAPの先生を呼んで、一人1時間、面談の時間を設けています。内容も人それぞれです。夜眠れないとか、足がつるといった悩みから、「子供がこういう症状なんですけど」「奥さんが疲れていて」など、家族のことも含め、なんでも相談に乗ってくださるので、非常に好評です。

従業員も自分だけでなく、全員が相談しているという安心感から、小さなことから大きなことまでいろいろな悩みを打ち明ける場となっているようです。

 

―――話すだけでもストレス解消に繋がることがありますし、とてもいい環境づくりですね。

関口:また、社内に健康食品(おやつ)を常備しています。EAPの先生のアドバイスをもとに選定しているのですが、新しいおやつを導入するときには「この食品にはこういう効果がありますよ」と説明してくれるので従業員にも食品の効果が伝わり、みんなよく食べていますね。従業員からは「最近こういう体調不良に悩んでいる」という相談を受けることもあるので、それに合わせておやつも追加しています。

おやつの効果は付箋でわかりやすく

 

 

|日本一「ええ会社をつくる」ために大事にしていること

―――お話を聞いていると、取り組みがすごく定着化しているように感じました。何か取り組みのコツなどはありますか?

関口:もともと弊社は「ええ会社をつくる」というミッションのもと、従業員の自律を目的として、オープンなコミュニケーションと極力役職を作らない組織づくりを実践しています。すべての従業員が対等な立場で、密なコミュニケーションを取る事で取り組みが浸透しやすいところがありますね。

 

―――「ええ会社をつくる」、シンプルで印象に残りますね。

関口:もともと弊社が大阪発のベンチャー企業だったので、全員で考えて言語化しました。「ええ会社をつくる」には2つの意味があって、世の中に1つでも多くの「ええ会社」を作ることと、そのためにまず弊社が日本一「ええ会社」を目指していこうという意味合いがあります。

健康増進に関する取り組みも、この「ええ会社」をつくるための手段の1つです。

 

―――オープンなコミュニケーションを大事にしているとのことでしたが、コミュニケーションについて取り組んでいることなどはありますか?

関口:基本的に給与や評価以外の情報は全てオープンにして、だれでもアクセスできるようにしています。信頼関係を作るために、「情報共有」を全社で強化しているということです。

例えば、メンターとメンティのペアを作って隔週で1on1ミーティングを実施して、心理的安全性を高めています。ほかには、社員同士の食事に対して、毎月1人1万円まで「互知」手当を支給しています。同僚と積極的に食事に行くことで、従業員同士のコミュニケーションを促進することが狙いです。

山本:まだ月が始まったばかりなのですが、今月の互知手当はほとんど使い切ってしまいました(笑)

 

―――食事なら、社内だけでなく社外でも気軽にコミュニケーションが取れますね。他にも取り組まれていることはありますか?

山本:「カラダにピース」というスポーツ手当があります。これは健康増進を目的とした手当ですが、各自で利用する以外でもオフィスでヨガの教室を開催したり、コミュニケーションの場づくりとしても効果が出ています。

 

 

|これからは攻めの健康増進!課題となるのは定量化

 

―――健康経営や働き方改革について、今後の課題などはありますか?

関口:健康推進のための取り組みは充実してきたと感じているので、これからは「攻め」の健康経営を行っていきたいと考えています。

 

―――「攻め」ですか?

山本:例えば今年は6月に、初めて全社で運動会を実施します。他にも、より健康を増進するための取り組みをメンバーでブレインストーミングしており、全社を巻き込んだ施策をどんどん打ち出していきたいと考えています。

 

関口:健康経営にはゴールというゴールがないと感じています。ですが次々と取り組みを増やしていくことで、従業員全員がセルフケアできる状態になることが目標です。

また、生産性の向上という点では、これまでの取り組み効果の定量化が課題です。今はプレゼンティーズムという指標を使って可視化したいと考えていて、社内アンケートを作成しています。

目安として、当面はプレゼンティーズムを0に近い状態にして、それを維持していきたいと考えています。

 

 

 

 

今回お伺いしたRELATIONS株式会社では、コミュニケーションを強固にすることで、健康予防を強めたり、取り組みを素早く浸透させている印象があり、健康経営や働き方改革の土台としては、非常に有効であると感じました。

 

なかなか職場で健康経営や働き方改革の施策が進まなくて悩む会社では、まずコミュニケーションを円滑にするための施策を打つことが効果的だと感じるインタビューでした。

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